ジャッカル【ラグビー用語中級編】
ジャッカルとは、タックルで倒れた選手のボールを奪い取るプレーのことをいうよ。
日本でのプレー経験がある元オーストラリア代表「ジョージ・スミス」が得意としていた技で、彼のニックネーム「ジャッカル」が、技の名前へと定着していったんだ。
密集戦で相手のボールを奪い取る彼のプレーが、まさに猛獣のジャッカルのようであることから、そう呼ばれていたんだよ。
今では当たり前となったこのジャッカル。
まずはこちらの動画を観てみてね。
これがジャッカルだよ。
ジャッカルをして、相手のボールを奪い取れたらそのままカウンター攻撃(ターンオーバー)ができるんだ。
そして、もしボールを奪いきれなくても、相手の「ノットリリースザボール」という重い反則を誘発させることができるんだよ。
そのため、ジャッカルは非常に有効なプレーとされているんだ。
ノットリリースザボール(not-release-the-ball)とは、ボールを持った選手が倒れてしまったにもかかわらず、ボールを放さずに持ち続ける反則のことをいうよ。
ラグビーには、基本ルールとして、立っていない選手(寝ている...
ジャッカルは反則と紙一重
ただ、このジャッカルは一歩間違えれば反則になりかねない、ものすごく高度な技でもあるんだよ。
例えば「ハンド」という反則。
ハンド(hand)とは、ラックやスクラムの中で手を使ってしまう反則のことをいうよ。
そもそもラグビーは、サッカーとは違い「手を使ってもいい」とされるスポーツなんだけど、ラックとスクラムの中だけは、手を使うことが禁じられているんだ...
ラグビーには、ラックやスクラムの中では手を使ってはいけないというルールがあり、それを破ってしまうとハンドという重い反則が取られるんだけど、ジャッカルは入るタイミングを見誤ると、この反則が取られてしまうんだ。
簡単にいえば、ラックが形成されてからボールを奪いにいくとハンド(反則)、ラックが形成される前にボールを奪いにいくのはOK(ナイスプレー)なんだよ。
だから、相手が倒れてからラックができるまでのわずかな時間で、ボールをつかみにいかなければいけないんだ。
ラックとは、両チームの選手が地面にあるボールを奪い合う密集戦のことをいうよ。
同じ密集戦である「モール」との違いは、ボールが地面にあるか、人が立って持っているかの違い。
タックルを受け倒れた選手は、ボールを放さなくちゃいけ...
この他にも、ジャッカルをする条件として、必ず自立していなければいけないというのがあるよ。
ラグビーは立っている者しかプレーしてはいけないから、地面に膝がついてしまった時点でプレーをやめなければいけないんだ。
また、相手側に倒れ込んでしまうと倒れ込みの反則も取られてしまうから、ジャッカルを成功させるためには強靭な足腰が必要なんだよ。
もちろん、ボールをもぎ取る腕力と勇気もね!
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