スクラムハーフ(SH)9番
スクラムハーフとは、背番号「9番」をつけている選手のことをいい、フォワードとバックスを繋ぐパスの名手だよ。
英語での表記は「SH」。
スクラムを組むのはフォワード(1番~8番)の役目だけど、スクラムから出てきたボールをさばくのが、このスクラムハーフ(9番)の役目なんだ。
名前の由来は、スクラムと連携するハーフバックスということで「スクラムハーフ」と呼ばれているよ。
※ハーフバックスとは、9番と10番のことを指し、両選手のことを総じて「ハーフバック団」ともいう。
このポジションは「身体の大きさ」をあまり必要としないポジションであることから、チームの中で最も小柄な選手が務めることが多いよ。
スクラムハーフが何故身長を必要としないのかには、いくつかの理由があるんだ。
1.他のポジションに比べてコンタクト(身体のぶつかり合い)が少ない
まずはじめに、スクラムハーフは他のポジションに比べてコンタクト(身体のぶつかり合い)が少ないという理由があるよ。
もちろん、場合によっては自らボールを持ちこんだり、自分より一回りも大きい選手にタックルをしたりなど、激しいコンタクトが必要なときも多々あるけど、基本的にはパスを専門とするポジションのため、そこまで身体の大きさは重要とされていないんだ。
むしろ、すぐにボールがある場所へと駆け付けられる運動量と俊敏性、瞬発力が大事なため、身軽な方が良いとされているよ。
2.小さい選手の方が地面までの距離が短くてすむ
次に、スクラムハーフは小さい選手の方が地面までの距離が短くてすむという点が挙げられるよ。
これは一体どういうことかというと、スクラムハーフは基本的に、地面に転がっているボールをそのまま他の選手へパスすることが多いんだ。
そのため、小さい選手の方が地面までの距離(腰を落とす動作)も短くてすみ、下記動画のように瞬時にボールを放ることができるんだよ。
仮に190㎝の大型選手がスクラムハーフを務めた場合、地面までの距離が長いため、ボールを拾い投げる動作も大きくなってしまい、俊敏性に欠けてしまうんだ。
また、度重なる上下運動により、体力の消耗も激しくなっちゃう。
そういった点から、スクラムハーフは小さい選手に向いたポジションだと昔からいわれているんだよ。
でも、現代のラグビーでは、国によってはスクラムハーフの大型化も見受けられるんだ。
日本はまだまだ小さいけど、例えばアイルランド代表のスクラムハーフ「コーナー・マリー」は188㎝もあったり、ニュージーランド代表の「TJ・ペレナラ」は184㎝もあるよ。
スクラムハーフが大きいと、自分で仕掛けられるというオプションが増えるため、ディフェンス側も守りづらくなるんだね。
また、相手スクラムハーフとの体格の差から、フィジカル勝負で攻めることもできるんだよ。
以上のことから、スクラムハーフは小柄でも大柄でも、それぞれ違ったメリットとデメリットがあるんだ。
スクラムハーフを動物で例えると
もし、スクラムハーフというポジションを動物で例えるとしたら、サルさんが最適かな。
小さくてすばしっこくて身軽なサルさんは、スクラムハーフというポジションにピッタリだよ。
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