コンバージョン【ルール解説初級編】
コンバージョンとは、ラグビーにおける得点方法の一つで、トライを決めた後のゴールキックのことだよ。
現代のラグビーでは、トライをすれば「5点」が入り、更にゴールキック(コンバージョン)のキック権が与えられるんだ。
このコンバージョンが入れば「2点」追加され計「7点」に、コンバージョンを外せばトライだけの得点「5点」になるよ。
コンバージョンは、トライが無ければ行われないプレーなので、トライとコンバージョンは2つで1つと考えてね。
コンバージョンの重要性
ラグビーの試合において、このコンバージョンが入るか入らないかは試合を大きく左右するよ。
同じ4トライでも、ゴールが全て決まった場合と、全て外した場合は下記のように8点も差が開いてしまうんだ。
7点(トライ5点 + コンバージョン2点) × 4 =28点
5点(トライ5点 + コンバージョン0点) × 4 =20点
8点差は、1トライ1ゴール(7点)でも追いつけない点差のため、いかにこの2点を正確に積み重ねるかが勝利への鍵となるんだよ。
ちなみにこのゴールキックは、チームの誰が蹴っても良いんだ。
だから、各チームは最もゴールキックが上手い選手をキッカーとしているよ。
ルール上どのポジションの人が蹴っても良いんだけど、基本的に「スタンドオフ(10番)」や「フルバック(15番)」の選手がキックが最も上手いとされているため、キッカーを務めることが多いよ。
コンバージョンを蹴る位置
コンバージョンを蹴る位置だけど、これはトライをした場所によって決まるんだ。
ボールをグラウンディングした(地面に付けた)位置から、タッチラインと平行線上であれば、どこから蹴っても良いんだよ。
もっと簡単に言うと、インゴールの端にトライをすればコンバージョンはフィールドの端から、インゴールの真ん中にトライをすればコンバージョンはフィールドの真ん中から蹴ることができるんだ。
※赤いバツの地点にトライをした場合、赤色の線上であればどこから蹴っても良い
もしボールをインゴールの真ん中に置くことができれば、ゴールポストの真正面からコンバージョンを蹴ることができるため、成功率は格段に上がるんだよ。
だから、どの選手も余裕があるときは、インゴールの中央にボールを置きにいくんだ。
ちなみにこのコンバージョンだけど、ボールを地面に置いて蹴る「プレースキック」と、地面にワンバウンドさせてから蹴る「ドロップキック」どちらを選んでも良いんだよ。
でもドロップキックは難易度が高いため、大半の選手は「プレースキック」を選択するんだ。
※7人制ラグビー(セブンズ)の場合は、ドロップキックのみ
コンバージョンの由来
最後に、この「コンバージョン」の由来だけど、これは変換という意味からきているよ。
下記の記事でも説明した通り、過去にはトライが3点、コンバージョンが2点という時代があって、
この時の考え方として、「トライをすると3点、その後のゴールキックが決まれば、トライの3点をより大きな点数(5点)に変換する」という考え方だったんだ。
だから、点数を変換させるためのキックということで、コンバージョンキックといわれるようになったんだよ。
今では「コンバージョンが決まれば追加で2点」との考えが常識になっているけど、昔の考え方で述べると、「コンバージョンが決まればトライの5点を7点に変換する」ということになるんだ。
これが「コンバージョン」という名前の由来だよ。
当初ルールでは、トライは、コンバージョンキックの挑戦権獲得だけで、キックが入らないとすべて0点だったみたいです。Wikipediaに出てました。