TMO【ラグビー用語初級編】

TMO(ティー・エム・オー)とは、「テレビジョン・マッチ・オフィシャル」の略で、ラグビーにおけるビデオ判定のことをいうよ。
危険なプレーや、トライの判定が微妙な時に利用され、より正確で公平な判定をするために導入された制度なんだ。
2018年のサッカーワールドカップ(FIFA)で「VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)」が話題になったけど、ラグビーでは既に2003年のラグビーワールドカップから実施されているんだよ。
このTMOは、両チームの選手が絡み合いながらインゴールになだれ込む場面でよく用いられるんだ。
まず、主審がトライかどうかを確認し、自分に判断できない場合はアシスタントレフリーに確認。
それでもわからない場合に、ビデオ判定を担当しているレフリーにTMOを要求するんだよ。
TMOの合図は、両手で大きく四角(モニター)を描くジェスチャー。

この一連の流れがわかる動画があるので、こちらをみてね。

これが「TMO(テレビジョン・マッチ・オフィシャル)」だよ。
TMOの判定には、カメラを4台~5台程度使用しており、あらゆる角度から確認することができるんだ。
このTMOの制度によって、今までは曖昧に判断されていたプレーもより厳正化され、また危険なプレーや反則も見逃すことなく取り締まることができるようになったんだよ。
また、TMOの映像は、テレビ放送でも試合会場でも同じ映像が流れるため、選手はもとより観客もその判定の納得度を高めることができるんだ。
でも、このTMOにはデメリットもあるよ。

TMO乱用による試合の低速化

TMOは、レフリーにとっても誤審を防ぐ非常に便利な制度であるが故に、レフリーがTMOに頼る機会が多くなってしまい、一試合に何度も「TMO」が実施されるようになったんだ。
そのため、本来40分ハーフのラグビーが2時間近くかかる競技に変わり、またTMOの度に試合が中断するため、熱気が冷めてしまう観客も増えてしまったんだよ。

他にも、せっかく作った良い流れが止まってしまうなど、TMOがチームにとってマイナスになってしまうこともあるんだ。
特に、持ち味が走り勝つチームとしては、相手に体力を回復させる時間を与えてしまっている訳だから、試合の結果に影響してしまう可能性もあるんだよ。
これらの理由により、一部ファンの中ではTMO不要論が提言され、またワールドラグビー(ラグビー国際統括団体)も、TMOを極力減らすようレフリーに指示しているんだ。



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