ティア1・ティア2・ティア3【ラグビー用語中級編】

ティア(tier)とは、ラグビー界における階級のことをいうよ。
テストマッチの結果によって順位が変動する世界ランキングに対して、このティアはほとんど変動することのないもので、ティア1(ティアワン)、ティア2(ティアツー)、ティア3(ティアスリー)の3段階に分けられるんだ。
世界ランキングと違い、このティアは単に強さだけで区分されるのではなく、伝統格式を考慮して、グループに分けられているんだよ。
毎年行われるテストマッチ(国際試合)では、ティア内同士の戦いが基本とされているため、強豪国と定期的に戦いたいのであれば、ティア1に入る必要があるんだ。

ティア1(ラグビー強豪国)10ヵ国

世界のラグビーにおいて、最上位に位置するグループが、この「ティア1」だよ。
南半球のNo.1を決める「ザ・ラグビーチャンピオンシップ」に参加する4ヵ国、北半球のNo.1を決める「シックスネーションズ」に参加する6ヵ国が、ティア1と呼ばれているんだ。
世界のラグビーをリードする国々で、まさにラグビーの伝統国なんだよ。

ニュージーランド(南半球 ザ・ラグビーチャンピオンシップ参加国)
オーストラリア(南半球 ザ・ラグビーチャンピオンシップ参加国)
南アフリカ(南半球 ザ・ラグビーチャンピオンシップ参加国)
アルゼンチン(南半球 ザ・ラグビーチャンピオンシップ参加国)
イングランド(北半球 シックスネーションズ参加国)
アイルランド(北半球 シックスネーションズ参加国)
スコットランド(北半球 シックスネーションズ参加国)
ウェールズ(北半球 シックスネーションズ参加国)
フランス(北半球 シックスネーションズ参加国)
イタリア(北半球 シックスネーションズ参加国)

ちなみに「アルゼンチン」は元々「ティア2」だったんだけど、ラグビーワールドカップで躍進したことで、2012年から「ザ・ラグビーチャンピオンシップ」への参加が認められ、ティア1の仲間入りを果たしたんだ。

ティア2(ラグビー中堅国)13ヵ国

ラグビーワールドカップに出場できる力はあるものの、プール戦(予選)を突破して決勝トーナメントに進出するまでの実力は備えていないという、ラグビー中堅国が「ティア2」だよ。
ティア2は13ヵ国あるんだけど、その中でも「日本」「フィジー」「ジョージア」がティア1に最も近いといわれているんだ。

日本(アジア諸国)
フィジー(オセアニア諸国)
トンガ(オセアニア諸国)
サモア(オセアニア諸国)
アメリカ(アメリカ諸国)
カナダ(アメリカ諸国)
ウルグアイ(アメリカ諸国)
ジョージア(ヨーロッパ諸国)
ポルトガル(ヨーロッパ諸国)
ルーマニア(ヨーロッパ諸国)
ロシア(ヨーロッパ諸国)
スペイン(ヨーロッパ諸国)
ナミビア(アフリカ諸国)

ちなみに、これまでのワールドカップで、ティア2から「決勝トーナメント」に進出したことがある国は「フィジー」「サモア」「カナダ」の3ヵ国だけだよ。
それほど、ティア1の壁は大きいんだ。

ティア3(ラグビー発展国)110ヵ国

まだ「ティア2」ほどの実力はないものの、ラグビーの発展が期待されている国々が「ティア3」だよ。
ティア3は「Development One」と「Development Two」の2つに分類されていて、その内訳は下記の通り。

Development One(デベロップメントワン)9ヵ国

香港(アジア諸国)
韓国(アジア諸国)
ブラジル(アメリカ諸国)
チリ(アメリカ諸国)
ベルギー(ヨーロッパ諸国)
ドイツ(ヨーロッパ諸国)
ジンバブエ(アフリカ諸国)
ケニヤ(アフリカ諸国)
コートジボワール(アフリカ諸国)

Development Two(デベロップメントツー)101ヵ国
バーレーン(アジア諸国)
カンボジア(アジア諸国)
中国(アジア諸国)
中国台北(アジア諸国)
グアム(アジア諸国)
インド(アジア諸国)
インドネシア(アジア諸国)
カザフスタン(アジア諸国)
キルギスタン(アジア諸国)
ラオス(アジア諸国)
レバノン(アジア諸国)
マレーシア(アジア諸国)
モンゴル(アジア諸国)
パキスタン(アジア諸国)
フィリピン(アジア諸国)
カタール(アジア諸国)
シンガポール(アジア諸国)
スリランカ(アジア諸国)
タイ(アジア諸国)
アラブ首長国連邦(アジア諸国)
ウズベキスタン(アジア諸国)
アメリカ領サモア(オセアニア諸国)
クック諸島(オセアニア諸国)
ニウエ(オセアニア諸国)
パプアニューギニア(オセアニア諸国)
ソロモン諸島(オセアニア諸国)
タヒチ(オセアニア諸国)
バヌアツ(オセアニア諸国)
バハマ(アメリカ諸国)
バルバドス(アメリカ諸国)
バミューダ(アメリカ諸国)
英領バージン諸島(アメリカ諸国)
ケイマン諸島(アメリカ諸国)
コロンビア(アメリカ諸国)
コスタリカ(アメリカ諸国)
キュラソー(アメリカ諸国)
ドミニカ共和国(アメリカ諸国)
エクアドル(アメリカ諸国)
エルサルバドル(アメリカ諸国)
グアテマラ(アメリカ諸国)
ガイアナ(アメリカ諸国)
ホンジュラス(アメリカ諸国)
ジャマイカ(アメリカ諸国)
マルティニーク(アメリカ諸国)
メキシコ(アメリカ諸国)
ニカラグア(アメリカ諸国)
パナマ(アメリカ諸国)
パラグアイ(アメリカ諸国)
ペルー(アメリカ諸国)
セントルシア(アメリカ諸国)
セントビンセント・グレナディーン(アメリカ諸国)
トリニダード・トバゴ(アメリカ諸国)
タークス・カイコス諸島(アメリカ諸国)
ベネズエラ(アメリカ諸国)
アンドラ(ヨーロッパ諸国)
アルメニア(ヨーロッパ諸国)
オーストリア(ヨーロッパ諸国)
アゼルバイジャン(ヨーロッパ諸国)
ボスニアヘルツェゴビナ(ヨーロッパ諸国)
ブルガリア(ヨーロッパ諸国)
クロアチア(ヨーロッパ諸国)
チェコ共和国(ヨーロッパ諸国)
デンマーク(ヨーロッパ諸国)
フィンランド(ヨーロッパ諸国)
ギリシャ(ヨーロッパ諸国)
ハンガリー(ヨーロッパ諸国)
イスラエル(ヨーロッパ諸国)
ラトビア(ヨーロッパ諸国)
リトアニア(ヨーロッパ諸国)
ルクセンブルク(ヨーロッパ諸国)
マルタ(ヨーロッパ諸国)
モンテネグロ(ヨーロッパ諸国)
モルドバ(ヨーロッパ諸国)
モナコ(ヨーロッパ諸国)
オランダ(ヨーロッパ諸国)
ノルウェー(ヨーロッパ諸国)
ポーランド(ヨーロッパ諸国)
セルビア(ヨーロッパ諸国)
スロベニア(ヨーロッパ諸国)
スウェーデン(ヨーロッパ諸国)
スイス(ヨーロッパ諸国)
ウクライナ(ヨーロッパ諸国)
ボツワナ(アフリカ諸国)
ブルンジ(アフリカ諸国)
カメルーン(アフリカ諸国)
エジプト(アフリカ諸国)
ガーナ(アフリカ諸国)
マダガスカル(アフリカ諸国)
マリ(アフリカ諸国)
モーリタニア(アフリカ諸国)
モーリシャス(アフリカ諸国)
モロッコ(アフリカ諸国)
ナイジェリア(アフリカ諸国)
ルワンダ(アフリカ諸国)
セネガル(アフリカ諸国)
エズワティーニ(アフリカ諸国)
タンザニア(アフリカ諸国)
トーゴ(アフリカ諸国)
チュニジア(アフリカ諸国)
ウガンダ(アフリカ諸国)
ザンビア(アフリカ諸国)



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  1. 稲垣純

    今や、日本もティア2から決勝トーナメントに進みました。日本頑張れ。