ラグビー各国代表の愛称(呼び名)とその由来
ラグビーの各国代表(ナショナルチーム)にはそれぞれ愛称が名付けられているよ。
もっとも有名なものが、「ニュージーランド代表」の「オールブラックス」だね。
ラグビーを知らない人でも、一度は耳にしたことがあるんじゃないかな?
国代表チームの愛称の由来は様々だけど、胸に輝くエンブレムやジャージの色に由来していることが多いよ。
今回は、各国代表の愛称(呼び名)とその由来を解説していくね。
目 次
日本代表「ブレイブ・ブロッサムズ」
まずは我らが日本代表の愛称を紹介するね。
ラグビー日本代表の愛称はブレイブ・ブロッサムズといい、日本語に訳すと勇敢なる桜の戦士たちだよ。
元々は「チェリー・ブロッサムズ」と呼ばれていたんだけど、弱小国であった日本代表が、巨人揃いの強豪国相手に「勇敢な戦いを見せたこと」がキッカケで、「ブレイブ・ブロッサムズ(勇敢なる桜の戦士たち)」と呼ばれるようになったんだ。
ニュージーランド代表「オールブラックス」
こちらは冒頭でもお伝えした通り、世界最強のチーム「ニュージーランド代表」はオールブラックスと呼ばれているよ。
由来は諸説あるけど、最も長く語り継がれているのは、1905年の英国遠征の際、試合の様子を報道したイギリスの新聞記者が間違えて記載してしまったという説なんだ。
本来は「オールバックス(All Backs=全員がバックスのよう)」とすべきところを「オールブラックス(All Blacks)」と表現してしまったんだって。
でも、その証拠となるものは残っておらず、また「オールブラックス」という呼び方自体は1893年にも存在していたため、真実は定かではないんだ。
ただ、「黒いジャージの色」から愛称が定着したことは間違いないよ。
オーストラリア代表「ワラビーズ」
オーストラリア代表の愛称はワラビーズというよ。
ワラビーはオーストラリアを代表する動物の一種で、カンガルー科の小型動物だよ。
伝統的にランニングスタイルを得意とするオーストラリア代表のイメージが、とてもすばしっこい「ワラビー」にピッタリだったことから「ワラビーズ」と呼ばれるようになったんだ。
ちなみに、オーストラリアでは15人制ラグビーの他に「13人制ラグビー(ラグビーリーグ)」も人気で、このラグビーリーグのオーストラリア代表は、「カンガルーズ」と呼ばれているよ。
南アフリカ代表「スプリングボクス」
南アフリカ代表の愛称はスプリングボクスというよ。
南アフリカを代表する動物「スプリングボック(鹿のような動物)」が由来となっているんだ。
ウェールズ代表「レッドドラゴンズ」
ウェールズ代表の愛称はレッドドラゴンズというよ。
ウェールズの国旗には「赤い竜」が描かれていることから、ジャージの色もウェールズを象徴する「紅色」となり、「レッドドラゴンズ」と呼ばれるようになったんだ。
イングランド代表「レッドローズ」
イングランド代表の愛称に正式なものはないんだけど、一般的にはレッドローズと呼ばれているよ。
イングランド代表は「白いジャージ」に「赤いバラ」のエンブレムが印象的なことから、レッド(赤い)ローズ(バラ)と呼ばれるようになったんだ。
ちなみに、イングランドのA代表は「サクソンズ」という愛称を持つよ。
これは、イングランドという国の基礎を築いたとされる「アングロ・サクソン民族」が由来となっているんだ。
アイルランド代表の愛称はなし
アイルランド代表のエンブレムにはシャムロック(マメ科のクローバー)がモチーフになっているんだけど、一般化された愛称はないよ。
スコットランド代表の愛称はなし
スコットランド代表も、アイルランド同様、一般化された愛称はないよ。
ちなみにエンブレムは、スコットランドの象徴で国花とされているアザミ(キク科)。
フランス代表「レ・ブルー」
フランス代表の愛称はレ・ブルーというよ。
当時はジャージの色から愛称が名付けられることも多く、フランス代表のジャージは「青色」だったことから「レ・ブルー」と呼ばれているんだ。
フランス語の「レ」とは、英語でいう「ザ」。
ちなみに、フランスのラグビー代表だけでなく、サッカー代表も「レ・ブルー」という愛称なんだよ。
イタリア代表「アズーリ」
イタリア代表の愛称はアズーリというよ。
イタリアでは、各スポーツの代表ユニフォームが青いことから、代表メンバーのことを「アズーリ(azzurri=イタリア語で”青”の複数系)」と呼んでいるんだ。
そのため、ラグビー代表やサッカー代表など、複数メンバーで構成されるイタリア代表(男子限定)は、すべて「アズーリ」となるんだよ。
ちなみに、個人競技でのイタリア代表のことは「アズーロ(azzurro=イタリア語で”青”の単数形)」と呼ぶんだ。
ジョージア代表「レロス」
ジョージア代表の愛称はレロスというよ。
これは、ジョージアに古くから存在していた、ラグビーによく似た民族スポーツ「レロ」から付けられたものだよ。
現代のジョージアでは、「レロ」という言葉は「トライ」という意味でも使用されているんだ。
アルゼンチン代表「ロス・プーマス」
アルゼンチン代表の愛称はロス・プーマスというよ。
アルゼンチン代表のエンブレムには、中南米に生息する「ジャガー」をあしらっているんだけど、愛称は「ジャガー」ではなく「プーマ」となっているんだ。
これは、1960年代にアルゼンチン代表が南アフリカ遠征に行った際、地元の記者がジャガーという動物を知らなく、勝手に「プーマ(英語圏ではピューマ)」と誤報してしまい、それがそのまま広がってしまったとされているんだよ。
ちなみに、スーパーラグビーに参戦するアルゼンチンのチームは「ジャガーズ」というチーム名なんだ。
アメリカ代表「イーグルス」
アメリカ代表の愛称はイーグルスといい、その名の通り鷲(ワシ)のことだよ。
鷲(ワシ)は、アメリカのエンブレムにも使用されており、アメリカを象徴する鳥としても非常に有名であることから、この「イーグルス」が愛称となったんだ。
カナダ代表「メイプル・リーフス」
カナダ代表の愛称はメイプル・リーフスというよ。
メイプルとは英語で「カエデ」、リーフは「葉」のことを指すんだ。
カナダの国旗が「カエデの葉」を描いていることから、カナダ代表のことを「メイプル・リーフス」と呼ぶんだよ。
ウルグアイ代表「ロス・テロス」
ウルグアイ代表の愛称はロス・テロスというよ。
ロス・テロスとは、ウルグアイの国鳥「ナンベイタゲリ(テロ)」からきており、ナンベイタゲリのように「警戒心が強く勇敢な攻撃をする」ことからそう呼ばれているんだ。
フィジー代表「フライング・フィジアンズ」
フィジー代表の愛称はフライング・フィジアンズというよ。
フィジーは変幻自在のパスワークとランニングが特徴で、そのプレイスタイルから「空飛ぶフィジー人(フライング・フィジアンズ)」と呼ばれるようになったんだ。
サモア代表「マヌ・サモア」
サモア代表の愛称はマヌ・サモアというよ。
由来は、サモアの試合前の舞踏「シヴァタウ」の歌詞、マヌ・サモアからきているんだ。
「マヌ」とは「獣」という意味を持ち、直訳すると「サモアの獣たち」ということになるよ。
トンガ代表「イカレ・タヒ」
トンガ代表の愛称はイカレ・タヒというよ。
イカレ・タヒとは「海鷲(ウミワシ)」のことで、トンガのエンブレムにも用いられているんだ。
ロシア代表「ベアーズ」
ロシア代表の愛称はベアーズというよ。
ロシア代表のエンブレムは「熊」がモチーフとなっていることから、ベアーズと呼ばれているんだ。
ナミビア代表「ウェルウィッチアス」
ナミビア代表の愛称はウェルウィッチアスというよ。
ウェルウィッチアスとは、植物の「ウェルウィッチア」からきており、日本名は「キソウテンガイ(奇想天外)」というんだ。
ユニオンのオーストラリア代表の名前がワラビーズなのは、オーストラリアではユニオンより人気のあるリーグの代表チームが先にカンガルーズとつけてしまったから、と聞いたことがあります。